RDE内部をモデル化した流れ場でのデトネーションの伝播挙動の解析

RDE内部をモデル化した流れ場でのデトネーションの安定伝播挙動

デトネーションとは衝撃波を伴いながら燃焼波が超音速で伝播する現象です。私達が日常で目にする燃焼現象に比べ、非常に高速かつ高温な燃焼現象となるため、多くのエネルギーを瞬時に発生させるという特徴があります。そのため、100年程前から火薬学、安全工学的な観点で多くのデトネーションに関する研究が行われてきました。一方、このエネルギーを工学的に利用しようという動きが近年活発になってきています。回転デトネーションエンジン(Rotating Detonation Engines, RDE)は、デトネーションを利用したエンジンとして現在世界中で精力的に研究が行われています。RDEは高効率かつ小型で高出力、単純な構造という特徴を持っていますが、実験において内部現象の正確な把握が困難なことから数値計算での研究も活発に行われています。

 

本研究では、RDE内部の構造のみに着目し、デトネーションの伝播挙動に与える影響を解析しています。


未燃気体の高さによるデトネーション伝播挙動の変化

実際のRDE内部では燃料と酸化剤が混合されるという過程が存在し、混合度合いは用いる機器や条件によって多様に変化します。モデル化した流れ場での解析は、これら混合の影響を無視した理想的な状態におけるRDEの作動条件を求めることが可能です。