防爆性能向上を目的とした火薬庫周囲の土堤形状最適化

火薬庫と土堤

花火などの火薬類が保存される「火薬庫」は常に爆発する危険性をはらんでいます。もし火薬庫が爆発すると、周囲へ「爆風」が伝播するため、近隣の家屋などの構造物が破壊されてしまいます。このような被害を低減するために、火薬庫の周囲には「土堤」と呼ばれる土の堤防を設置することが法律により義務付けらています。

 

本研究では、数値解析により土堤と爆風の干渉現象のメカニズムを明らかにすることで、爆発被害低減に最適な土堤形状を定めようと試みています。

個別要素法

爆風と土堤の干渉現象を数値解析により再現する際、空気中を伝播する「爆風」はCFD(数値流体力学)により再現できますが、「土堤」のようなたくさんの粒が一つの塊になっている構造物の解析には、「個別要素法」と呼ばれる計算手法がよく用いられます。