円筒デトネーションの伝播挙動に関する解析

円筒デトネーション伝播の圧力推移

円筒デトネーションとは、薄い平行円板間の円板中心から半径方向にデトネーションが伝播する現象です。円筒デトネーションの研究では「開始」に注力されてきました。しかし、安全工学および工学応用を考えると「伝播」に関する理解も必要です。近年、円筒デトネーションの伝播に関する研究が行われていますが、明らかになっていない条件などが多くあります。

 

デトネーションの伝播の挙動には混合気不安定性が影響することはわかっております.しかし、円筒デトネーションに対する影響というものは知見が得られていないため、本研究では、混合気不安定性に着目し、円筒デトネーションの伝播挙動に与える影響について明らかにすることを目的としています。

図は円筒デトネーションの数値解析によるセル模様です。円筒デトネーションでは波面の膨張に起因する横波の生成が報告されており、図でも新たな横波の生成が捉えられています。この横波の生成がどのような条件で、どのように起こるのかについての理解というのは未だ不十分と言えます。新たな横波の発生やセルには混合気の不安定性が影響していることが平面デトネーションにおいて報告されています。しかし、円筒デトネーションでは知見が得られていないため、混合気不安定性の影響を調査しています。

円筒デトネーションのセル模様